反抗期(自我の芽生え)
母に一体化していた時代を経て、自立歩行と言葉を持った2才ぐらいに、
今度は一体化の解消、つまり母からの分離の時期が始まります。
母と自分は「違う」と言う認識をするようになります。
お母さんは、トイレに行ってきなさいと言うけど、私はまだしたくない。
ご飯食べなさいと言うけど、私はまだお腹すいてない。
この相対的違いを知った時が自我の芽生えです。
その違いをお母さんに承認されたということが、自我を作り上げていきます。
その違いを受け入れられなく、「それは違うでしょう」と戻され否定されて
しまうと違いがなくなり自我は設立されません。
違いを尊重され受け入れられて自我は成長していきます。
反抗期とはいいますが、それは親から見た表現であり、
子供から言わせれば反抗してはいません、逆らってはいません。
ただ私はお母さんとは違うよ、と言っているだけです。
お母さんは早く食べなさいと言うけど、私はまだお腹がいっぱいだからと
言っているだけなのです、つまり自分の知覚を言っているだけです。
もう寝なさいと言うけど、私はまだ眠くないよと言っているだけで、
逆らっている訳ではありません。
それを無理やりそんなこと言わずに早く食べなさい、
早く寝なさいと言われ、せっかく自我が芽を出した瞬間に
摘み取られてしまっては元の木阿弥です
フレデリック・S・バールズの素晴らしい詩があります。
ゲシュタルトの祈り
私は私のために生きる。あなたはあなたのために生きる。
私は何もあなたの期待に応えるために、この世に生きているわけじゃない。
そして、あなたも私の期待に応えるために、この世にいるわけじゃない。
私は私。あなたはあなた。
でも、偶然が私たちを出会わせるなら、それは素敵なことだ。
たとえ出会えなくても、それもまた同じように素晴らしいことだ。
この詩は、私は私、あなたはあなたとちゃんと相手を尊重し認めている
という意味であり、決して冷たく突き放しているということではありません。
自我と非我の区別がなければ、私とあなたは同じになり、
後に自分と違う他者の意見や価値観を認めることが出来ません。
一次反抗期は4才ぐらいまでです、違いを発見する素晴らしい時代です
子供が違いを言えた時は喜んで認めてあげて下さいね
- 2016.07.18 Monday
- 子育て
- 15:53
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- by 豊城 聡子